食事の援助技術

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【食事の援助技術】

健康な人と同じように、病気や寝たきりの人にとっても食事は重要です。それは単なる栄養摂取というだけでなく、家族と患者とのコミュニケーションの場であり、患者の状態を知る機会でもあるからです。
患者が食べる様子をよく見て、その時の状態や能力について観察することでいろいろな事が分かります。食べるのに時間がかかっていないか、ちゃんと手を使ってものを食べられているかなどを見ることによって、患者の疲労の度合いや口の中の異常にも気づくことができます。食事が終わった後も、その時に何をどれだけ食べたのかチェックすることで患者の状態を知る手がかりになります。
人が生きていく上で、食事を摂るというのは欠かせないことです。大切な家族に介護が必要となった時のためにも、食事の援助技術について知っておきましょう。

【食事の際のポイント】

<食事の雰囲気づくりをする>
食事がおいしく食べられるように空気を入れ換え、清潔な環境を作ります。皿は患者が食べやすいような位置に並べるようにします。テーブルの上に食事を並べてメニューを見せてあげてください。また、高齢者の場合は入れ歯の状態を確認しておくことも必要です。看護をする側も落ち着いて食べさせられるように事前に用事を済ませておくなどの準備をしておいてください。

<できるだけ自分で食べられるように>
自力で食事ができる患者にはできるだけ自分で食べてもらいます。これは患者にとって食事が喜びや楽しみを感じられる機会となるからです。普通の箸やスプーンが使いにくければ食事介助用の特殊な形状のものを利用すると便利です。他にも爪楊枝やストローなどが使えることもあります。多少はこぼしても大丈夫なように食事用のエプロンもあると安心できます。とはいえ、食事をしながら患者が疲れてきた様子が見えたら手伝うようにしましょう。

<メニューを工夫する>
病状や本人の胃腸の状態によってどんな食べ物がいいのかを考えます。温かいものは温かく、冷たいものは冷たく用意し、大きなものは食べやすいようにあらかじめ切り分けておきます。通常、唾液の分泌を促すために最初にお茶や汁ものを飲ませますが、人によっては誤嚥の危険があるため注意してください。内容も栄養のバランスが取れたものを工夫します。

<急かして食べさせない>
看護する側に余裕がない状態だと患者がゆっくり食べていることにイライラしてしまいます。それでは看護される方も遠慮してしまい食事が嫌になってしまいます。また、焦って一度にたくさん食べさせようとすれば誤嚥の危険も生まれます。可能であれば一緒に食べるのがよいですが、常に患者の様子に気を配っておいてください。

誤嚥を防ぎ、自然な体勢で食べるためにベッドや布団に寝ている患者は通常上半身を起こした姿勢で食事をしますが、起き上がれない場合には横向きや仰向けの状態で食事をします。その際、利き手が上に来るようにするなどできるだけ食べやすい工夫をしてください。